新しい法制度(3)
犯罪収益移転防止法
・麻薬等の犯罪で得た資金を、警察からの追及を逃れて、次の犯罪や株や土地の取引の資金に使うために、他人名義や架空名義の銀行口座をつくることで、犯罪性の資金では無いと見せかけることが、いわゆるマネー・ロンダリングです。
・これらの防止には、世界で一致した取り組みが必要で、約20年前に国連で国際条約が採択され、推進のための部会(FATF)も設置されました。
・この国際的な対応によって国際犯罪集団に大打撃を与える成果が得られたので、十年前からは、FATFは各国に対し、麻薬を含めた全ての重大犯罪に 対象を拡大することを求めてきておりました。.そこに生じたのが、2001年9月11日の米国同時多発テロでした。テロに対する資金の提供を防ぐという新 たな目的が加わり、FATFは各国に1千米ドルを超える現金送金には、本人確認義務を行うよう求めてきました。
・日本では、平成16年から銀行に口座開設時の本人確認を義務づける本人確認法を施行しておりましたが、さらに架空請求詐欺や振込め詐欺が頻発した ため、平成19年には、十万円を超えるATMの現金振込みを禁止する法改正を行いました。.現在の煩わしさの裏には、このような世界共通の課題や背景があ るわけです。
・昨年3月1日、犯罪収益移転防止法が全面施行されました。銀行だけでなく、不動産業や宝石商等と、弁護士・司法書士・税理士などの法律専門家に も、土地の売買や会社の設立、200万円以上の物品取引に関して、本人確認と7年間の記録保存が義務となりました。銀行以外でも本人確認が求められる時代 になったわけです。
司法書士山口達夫
2009年05月13日 コメント&トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリ: 新しい法律制度
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