新しい法律制度(10)高齢者虐待防止法
高齢者虐待防止法
平成18年4月「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」が施行された。
この法律ができた背景には、全国規模の調査結果がある。
高齢者に対する人権侵害は、閉ざされた環境の中で発生するために発見が遅れ勝ちになり、深刻な人権侵害を招かないためには、侵害の初期に発見する体制作りが必要不可欠であることが明らかになったのである。
虐待という言葉の響きは何か特別な邪悪な行為を連想させるが、この法律の定義では、普通にごく日常的に起こりうる人権侵害行為を虐待として定義している。
暴言・威圧・侮辱・脅迫などの心理的虐待、暴力行為などの身体的虐待、高齢者の財産の不当処分や不当受益などの経済的虐待、高齢者に食事を減らし衰弱させることや養護を故意に怠る虐待(ネグレクト)及び性的虐待がこの法律における虐待である。
この法律は、国・都道府県・市町村に対して、高齢者の権利を擁護するための施策について義務を課し、福祉に関わる職に就く者にも、高齢者虐待の早期発見やその防止への協力を要請している。
司法書士もその役割を担う専門家の一員であり、高齢者虐待防止を実現するために、種々の研修を行い始めているが、家族や介護職員などの介護疲れ等の実態を知るにつけ、この問題の深刻さを痛感している。
司法書士 山口達夫
2009年11月18日 | コメント&トラックバック(0) | トラックバックURL |
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